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【深淵オーディオ】ロードシミュレータ付き電圧電流計

こんにちは。テスターあるのに、なぜ、こんなものを作ることになったのか?

【背景】

理由はこちら、TDA7265」 、以前作ったTDA7266ミニアンプの姉妹ICですね。

データシートを眺めてみますと、Class AB 25W+25W High Quality, HiFi Audio Amp.。すでに調達済みのTDA7294Vの練習台にちょうどよさそうです。

単電源と両電源でのサンプル回路と性能表・・・、ん~、しかしTDA7266より周波数特性がアカン。><

と思っていましたが、9ページ目に面白そうなサンプル回路を発見!^^;

両電源Bridgeのモノラルアンプ回路とその特性、低域がグンと補正されてて、TDA7266よりも楽しそうな音が出てきそうで、やる気が湧いてきました。

BTLで組むと中域以外はちょいと個性のある特性が得れそうなんですよね。

データシートの流れからすると、TDA7265 x 2台構成で、一台をLRステレオ用、もう一台をウーハー用にしたら2.1 chシステムができますよってことに思いますが、TDA7265 x 2台でデュアルモノラルのほうが楽しそうです!

そんなことで、まず1台を組んでみたんですが、さっそくの音出しテストで、電源が残念なことに気がつきました。

はい、今回の背景・・・その原因は、図面程度の軽めのトランス式電源回路では、そもそもTDA7265を安定して動かせる程の綺麗な電流を引っ張れないという問題。スピーカーにつないでみたら、でかいハムノイズを再生しました。汗

このままアンプ回路を使って点検していては色々と壊しかねません。12V300mA程度引けそうな負荷装置を作って、しっかり観察、じっくり検討しようという流れです。

両電源に対して同等の負荷をかけてみて、簡易オシロスコープを眺めます。なるほど~、どちらにもリップルが見えてきますが、正電源が60倍も揺さぶられるんですね。

電源側±12V300mA程度の供給試験で、負側はVpp6.84mVですので、私の使用範囲500mA程度までで考えますと、7912のみのままでもよさそうです。

問題は正側、これではもう折角のアンプICを楽しめません。

普段100mAも使わないDACやアンプを弄ってるくらいですと気づかない、電源回路の大事さに気づくことができました。^^;

対策としては、①平滑回路4700uFに変更、②正側にリップルフィルタを追加して、安定化電源を得る考えですが、その後の本番調整、つまりアンプ回路に接続して、視聴検査をしつつ最終点検もしたくなりまして、今回の計測器を自作することにしました。

【DC Milliamperes Meter】

そんなことで、会津のアキバに行ってみました。


そしたら丁度よいものがなんとジャンクで!!^^

1mAのアナログメーター、これはドンピシャです。^^;

未使用ジャンク品で理由は不明、購入して確認しましたら、落下してちょいと外観の微割れがありました。計測機構は正常でしたので、これを使って作ります。

【キャビネット】

今回、仕上げは立て置き仕様。前のVUメーターとお揃いのサイズ。

最終型と違うのは、レンジ切替に電圧と電流を分けないといけないかなぁ?と考えていたところ、一つで間に合いますね。汗

【回路】

LTSpiceで電圧測定と電流測定のそれぞれについて、レンジ毎に回路を作って点検しました。

50オームってのがメーターそのものですね。測ってみたらそのようでした。

【ワイヤリング】

で、この回路図をユニバーサル基板を使って展開し、キャビネットにワイヤリングするとこうなります。

ん~、複雑~。汗

電圧・電流の計測切り替えに4回路スイッチ(3回路でも間に合いそう)が必要になりますが、その代わりの利点として、「電圧と電流の測定切替に接地点の変更が不要」という恩恵があります。

つまりアンプ回路等(負荷)装置に電源を流したまま、スイッチ一つで電圧・電流の両方を確認できるテスターが出来上がることになります。

これが欲しかったんですよね。電源大事って痛感したので・・・。

【組み立て】

シミュレートもしたし、ワイヤリングの設計に間違いないことも指差し点検できましたし、いよいよ組み立てます。

右側の計測基盤、TAKMAN 10Ω/10Wが4っつ!汗

苦肉の策です。><

合わせて10Ωになる様に回路構成しています。ワット数を稼がないとね。^^;

ヒューズはアッテネータに至るまえに、電圧側、電流側にそれぞれ付けています。

これ、フロントも特殊な使い方になりますので、誤挿入時の障害対策。

【使ってみる】

ま、無事出来上がりましたので、さっそく使ってみます。

メーターのメモリもちゃんと手直ししました。^^1系と5系があるので読みやすく。

おおー、いいですねぇ。きちんと動いてある程度の精度もないといけないですからね。

スイッチング式の安定化電源と負荷シミュレータに接続して、その間で計測試験です。

上が電圧を測定しているところ、設計通り9Vにメーターが来ています。下が電流値を図っているところ、228mAを計測できてますね。^^

これで、いよいよ、TDA7265 x 2台の100W デュアルモノラルアンプ作りを再開することができるようになりました。

(せいぜい15Wまでしか使いませんけど・・・)