【深淵オーディオ】High Current 両電源装置 お知らせ » エンジニアリング FOLレター FOLニュース 復旧・復元事例 前回、ロードシュミレータ付き電圧電流計を作りましたが、その経緯の根源はと云えば、TDA7265 50W+50Wパワーアンプの製作のもくろみがあるからです。 TDA7265ペアのうち、ワンサイドのみ作って、トランス式両電源で再生テストしたら、えらいこっちゃ!になったんですよね。 そんなことで、今回は、~High Current 両電源装置~を作ります。トランス式でね。 【キャビネット】 今回もキャビネットから、トランス電源は以前のAC-DC/AC-AC電源装置からAC-ACで頂きますので、平滑回路以降を実装します。 初段にリップルフィルタ回路、橋渡しで定電圧回路を通し、正負電源を供給する設計にしました。 【シミュレーション】 LM78**/LM79**を使って、あれこれして、高電流でも暴れないようにならんもんかなぁ?と思考したんですがね、三端子レギュレータって、結局はどこまで行ってもカタログMAX1A程度で、定電流用なんですよね。これを使って、周辺をアチコチ弄ってもですね、回路が複雑・肥大化しますし、部品代も・・・ね。 で、結局のところ、高電流用にちゃんとリップルフィルタ組んだ方が交通整理しやすいという結論になりました。シミュレーション結果はこんな感じ。 三端子レギュレータ(500mAシミュ)と比べて、リップルフィルタ(1Aシミュ)の能力が格段に良いですね。入手性と分かりやすさ、化け物電流までは要りませんので、今回、パワートランジスタを使うリップルフィルタを使うことにしました。 【回路】 いつものユニバサール基板にレイアウトしますので、ある程度実体回路図化して、部品を並べました。 シミュレーションと部品の細かな仕様が異なりますが、ま、手持ちでなんとかしてますので、こんなもんです。サーキットは基本的にシミュレーション、LM78**/79**のカタログ通り、リップルフィルタ回路も鉄板のままにして、AC電源~リップルフィルタ~定電圧回路と繋げる構成としました。 【ワイヤリング】 ワイヤリングで、もうひとつ部品追加。^^;中華製のデジタル電圧電流計を差し込みました。 電圧計側の配線は、正・負の電圧差を見るように配線、電流計側は、負電源側で電流測定するように配線しました。使い方がちょいと変則的ですけど、これで俄然、分かりやすくなります。^^ 【負荷試験】 出来上がりましたので、早速負荷試験です。^^±12V電源供給にて、220mA程度の負荷に接続しました。 電流分、電圧差が削られてますが、まぁ、OKです。リップルは10mV程度のリップル波が見えてますが、この前の酷くてでかいリップルではなくなりました。ちなみにリップルの合間にとんがったノイズがあります。これは三端子レギュレータへの電圧供給不足が主な原因みたいです。リップルフィルタ回路のみの方が波形は綺麗なんですが、そうするとパワートランジスタの仕事量も少々あがるようで、発熱しやすくなるようです。そんなことで、リップル波の中で細かなノイズは増えますが、定電圧回路も乗っけたまま、お熱防止で使おうと思います。 TDA7265ペアで主な試聴範囲で数十mAから200mAまで、500mAまでは安定化してほしいけど、前段のトランス二次は12V/1Aなので、高望みせず、ここまでで良しですね。感覚的に200mA程度ならリップルノイズは感じずにスピーカーを鳴らせそうなので、これで完成!!^^ TDA7265 50W 50Wが楽しみです。【感想】トランス式電源で、高電流向けに安定化電源を作るのって、想像以上に大変でした。音質向けとして、トランス式で行きたい!っていう場合は、試聴範囲を決めて、その範囲で十分な性能を考えないと、いつまでたっても完成しないですね。どうしても満足ならん!って場合は、残念ですが、やっぱりスイッチング式電源ですね。 【深淵オーディオ】グレートな音... 【深淵オーディオ】ロードシミュ...